天元豚のQ&A
天元豚の名前の由来は?
A.弊社の生産する豚肉を分別流通させるにあたり、名称が必要となったことから、地元の地名や由緒ある言葉をリストアップしました。国内最南端のパウダースノーのスキー場が有名な「天元台」から名前をいただき、天元豚としました。天元は、碁盤の中心点を指す言葉で、万物育成の源、活力の沸き出すところ、という意味がある素晴らしい言葉です。平成13年に商標登録しています。
おいしい豚肉だと思いますが、どんな努力をしていますか?
A.豚肉のおいしさにとって大切なことは、重要な順に
1.健康に育っていること
2.おいしい水を飲んでいること
3.エサを吟味していること
4.品種を吟味していること だと考えています。
1.天元豚は、減投薬生産にもかかわらず健康に育っています。主要な疾病が農場に浸入していないことが、その理由です。
2.2つの農場とも、天然水(井戸水、湧水)を飲ませています。どちらも軟水で、大変おいしい水です。大腸菌が含まれないことから、無消毒で豚に飲ませています。暑い日などは、農場スタッフも蛇口から直接ゴクゴク飲んでいます。
3.食べさせる飼料で豚の味の方向性が決まります。さっぱり系で脂肪に甘みがあり、臭みの少ない豚肉になるように、各原料の配合割合を決めています。
4.豚の品種は、脂肪の量と筋繊維の太さに影響があります。天元豚は脂肪の量と食感から、黒豚を品種の一部に採用しています。
天元豚の餌は何を食べさせていますか?
A.トウモロコシ、大豆、菜種、マイロ、小麦、大麦、脱脂粉乳、魚粉などを、成長に合わせて配合しています。弊社とメーカーで協議しながら配合設計を決め、メーカーで配合してもらってから購入しています。このようなシステムを指定配合飼料といいます。小さい子豚用の飼料は高性能なメーカー製の粉ミルクをそのまま食べさせています。
天元豚は、豚肉特有の臭みが少なく、さっぱり系で、脂肪に甘みがある豚肉を目指しています。全体的に、植物性原料を多く使い、動物性原料を少なくしています。特に肥育期は、動物性を使わないようにして、臭みが出ないようにしています。
減投薬生産とは?
A.一般的な農場に比べて、大幅に医薬品の投与量が少ない生産方式を「減投薬生産」と呼んでいます。養豚業界には明確な定義はありませんが、弊社の医薬品使用量の少なさは国内でもトップレベルです。
これは「自分が食べたい、家族に食べさせたい、そんな豚肉を作って皆さんに」という弊社のモットーを体現したものです。かつては、生まれてからお肉になるまで、完全に医薬品を使わない「無投薬豚」を生産していたこともありました。無投薬であることはお客様のわかりやすさにつながり、豚肉の差別化ができ、利益が上がりました。しかし、ピンポイントで少量の医薬品を投与すればどの豚もすくすく育つのに、全く投薬しないことで死んでしまう豚が出てしまう状況が完全には改善できませんでした。利益より命という考え方から、現在は無投薬をやめ、減投薬生産をしています。
弊社の減投薬生産では、以下の基準を設け、医薬品の残留をなくしています。
- ・生後100日齢以降は医薬品を投与しない。
- ・医薬品は休薬期間10日以下の残留性のないもののみを使用する。
これは、社長の黒濱が、プロの養豚獣医師として自信をもって定めた基準です。通常より、約5倍の安全マージンを取っています。
天元豚の品種は?
A.天元豚は、4元交配豚(LWDB)です。父系はディロック種(D)とバークシャー種(B:純粋黒豚)のハーフ、母系はランドレース種(L)とラージホワイト種(W)のハーフです。したがって、天元豚は黒豚のクウォーターになっています。黒豚のハーフ豚を作った時期もありましたが、肉の歯切れは良かったものの、脂肪が多すぎて美味しくありませんでした。弊社の生産方式では、黒豚クウォーターが一番美味しいようです。
種豚はイワタニ・ケンボロー社から購入しています。
農場と飼養頭数は?
A.天元豚は板谷(いたや)ファームと李山(すももやま)ファームの2農場で生産をしています。繁殖豚は板谷ファームに集約しており、離乳後の子豚は板谷ファームと李山ファームの2つの農場に振り分け、肥育しています。
板谷ファーム
- 母豚 720頭
- 肥育豚 3,800頭
- 農場スタッフ 7名
李山ファーム
- 肥育豚 3,800頭
- 農場スタッフ 6名
経営陣・ドライバー・事務職 5名
株主構成は?
A.令和6年2月15日現在の株主構成は以下のとおりです。
黒濱武仁 | 151株(普通株) |
---|---|
佐藤晃 | 49株(普通株) |
アグリビジネス投資育成(株) | 199株(無議決権配当優先株) |
自社保有 | 1株(無議決権配当優先株) |
役員構成は?
A.令和6年2月15日現在の役員構成は以下のとおりです。
代表取締役 黒濱 武仁 昭和46年生まれ 社長在任 平成23年~ |
---|
専務取締役 佐藤 晃 昭和38年生まれ |
村上畜産の創業は?
A.昭和35年、19歳だった村上勝仁は、どうしても農業がやりたくて、兄に農地を買ってもらい、ウズラの生産を始めました。建築業の手伝いをして日銭を稼ぎながら、ウズラの卵の生産販売をしました。ウズラは餌を食べるのが下手で、食べ残した飼料を子豚に食べさせて肥育したことが、養豚業の始まりだったようです。次第に養鶉(ようじゅん)業より利益率の高い養豚業に特化していき、母豚を飼うようにもなり、スタッフを雇って専業化していきました。平成元年、有限会社へと法人化しました。
黒濱社長の経歴は?
A.社長の黒濱は、平成8年に麻布大学獣医学部を卒業し、獣医師免許を取得しました。同年から6年半の間、種豚メーカーのイワタニ・ケンボロー社でお抱え獣医師として働きました。その間に国内の約80農場を訪問し、生産指導や製品の検品を行いました。国内の養豚場の生産状況は千差万別で、良く管理された農場もあれば、そうでない農場もありました。多くの農場を見比べることができたことで、自分が納得できる安全な豚肉を自分自身で作ったり、プロデュースしたりしたいと強く思うようになり、良い生産活動をしていた弊社に転籍しました。転籍の半年後には常務取締役になり、平成23年には代表取締役社長に就任しました。
輸出もしているようですが?
A.平成20年から香港に出荷していました。一時は、日本から香港に輸出される豚肉の10%が天元豚だったこともありました。しかし、現在は輸出ができない状況です。豚熱という病気が国内に侵入してしまい、令和2年に山形県でも発生がみられたことから、山形県から海外への豚肉の輸出が禁止になってしまいました。
天元豚を業務用として使いたいのですが?
A.天元豚は以下の食肉センターで屠畜されています。こちらの2社に問い合わせください。お客様に合わせて流通経路を提案させていただきます。また、東日本フード株式会社様、住商フーズ株式会社様ともお付き合いがあります。
株式会社米沢食肉公社 山形県米沢市万世町片子5379-15 電話番号:0238-22-0025 |
---|
株式会社山形県食肉公社 山形県山形市大字中野字的場936 電話番号:023-684-5656 |